最新号「カワセミ通信2025年10月号」
カワセミ通信は、彩湖自然学習センター(みどりパル)が発行する情報紙です。彩湖自然学習センターで開催される講座や彩湖で観察できる様々ないきものたちの情報を掲載し、ほぼ毎月発行しています。ホームページ・館内配布のほかに、市内の小学校に通う家庭や市内中学校に配布しています。
最新号「カワセミ通信2025年10月号」の内容
カワセミ通信2025年10月号 [PDFファイル/576KB]
季節のいきもの
1階の魚たち2
今回のカワセミ通信は、2025年2月発行第166号でご紹介した1階の魚たちの続編です。センターでは色々な種類の魚が見られますが、その中でもオイカワ、カワアナゴ、ムサシトミヨを皆さんに見ていただきたく、この3種類を取り上げましたのでご紹介します。
オイカワ(コイ科)
河川の中流、下流の流れが穏やかな明るい場所に生息しています。雑食性で何でも食べますが、特に石などに付いた藻類を食べます。繁殖期になるとオスの体の色は緑色とピンク色が混じった目立つ色(婚姻色)になり、メスにアピールします。センターのオイカワも、夏の時期は何匹かのオスが婚姻色に変わり体の色がきれいでした。
カワアナゴ(カワアナゴ科)
カワアナゴも河川の中流、下流に生息しています。夜行性なので日中は岩影などに身を隠していますが、餌となる小魚やエビ類が近くを通ると俊敏に捕えます。センターで餌をあげる時、口の近くまで餌を持っていくとガブリと食いつく時があるので、他の魚と同じように物音がしたり、大きな魚が来るとすぐに棲みかに隠れてしまう臆病な性格の持ち主で意外とかわいいです。
ムサシトミヨ(トゲウオ科)
冷たい湧き水のある池や川に生息します。1960年代までは東京都や埼玉県、群馬県などで見られていましたが、環境の悪化で今では熊谷市の元荒川の源流部のみに生息しています。ムサシトミヨを守るため地域の方々が環境保全を行っており、埼玉県の天然記念物に指定されています。また、水草が繁茂する水域で身を隠したり、水生昆虫を餌として生育しています。センターで見られるムサシトミヨも水草によく隠れているので探してみてください。
センターでは、なかなか見られない元気な魚たちが皆さんを待っていますよ。(S.T)